変形性膝関節症
変形性膝関節症は、膝関節にある軟骨がすり減って骨が変形してしまう病気です。中高年の方に多く出る症状になり、女性に多いのも特徴です。膝関節の軟骨は、2 つの骨の滑らかな動きを可能にする弾力性のある組織です。また、体重を支え、衝撃を吸収する役割も果たします。軟骨が擦り減ることで炎症が起き、主な症状は膝の痛みと水がたまることです。
オスグット
オスグッドは、成長期の子供に多く見られる膝の痛みです。脛骨粗面と呼ばれる膝蓋骨下の部位が炎症を起こし、痛みや腫れを引き起こします。痛みは、運動中に起こることが多く、運動後は悪化する傾向があります。また、膝を曲げ伸ばすときにも痛みを感じることがあります。原因としては、成長期の子どもは、骨が急速に成長します。しかし、筋肉の発達は骨の成長に追い付かないことがあります。そのため、大腿四頭筋(太ももの前面にある筋肉)が膝蓋腱(膝のお皿の下にある腱)を介して脛骨粗面に引っ張る力が強くなり、脛骨粗面に負担がかかることで、脛骨粗面に炎症が起こります。
ジャンパー膝
膝蓋腱(膝のお皿の下にある腱)に痛みを感じます。ジャンプやランニングなどの運動後に痛みが強くなり、膝のお皿の下が腫れたり、熱くなったりすることがあります。原因としてはジャンプやランニングなどの運動による膝蓋腱への繰り返しストレスが多いです。
靭帯損傷
膝の靭帯損傷は、膝関節を安定させる靭帯が断裂または伸びた状態です。膝には 4 つの主要な靭帯があります。前十字靭帯 (ACL) 、後十字靭帯 (PCL)、内側側副靭帯 (MCL)、外側側副靭帯 (LCL) 。膝の靭帯損傷は、膝関節に強い力が加わったときに起こります。スポーツ、交通事故、転倒などで起こりやすいです。
半月板損傷
膝の半月板損傷は、膝関節にある軟骨である半月板が断裂または損傷した状態です。急激な方向転換やジャンプ、ランニングなど、膝に強い力が加わることで起こりやすいものになります。また軟骨になるので、長年の負荷の蓄積による高齢者にも起こる症状になります。症状としては、膝の痛みや違和感、引っかかり感、そして膝を動かせなくなるロッキングという状態を引き起こすことがあります。
\膝の痛みに対する当院の施術例/
「腫脹の軽減、炎症の軽減、疼痛の抑制、筋力低下の防止」が施術として重要なポイントになります。
超音波療法(腫脹の軽減・炎症の抑制)
超音波とは、手が届かない筋肉を深層からほぐすことが出来ます。痛みの原因が深層にある場合にも有効な治療になります。振動の細かいマッサージ効果があり、血流改善の効果も期待できます。炎症の抑制効果もあり、痛みがある場合がある時には運動療法、トレーニングすると悪化する場合があり、まず超音波治療を行い、筋肉、関節、腱、滑液包などの炎症を抑える必要があります。ホットパックや遠赤外線など体表面を温める伝導加温と言いますが、超音波は振動の摩擦熱で直接解す立体加温と言い、深部まで温めることが出来ます。
立体動態波(筋力低下の防止・疼痛の抑制)
立体動態波とは、一般的な干渉波(2D)を3D化して、さらに皮膚の抵抗値を抑えて刺激感をよりソフトに、よりきめ細かくした電流治療になります。刺激感をきめ細かくしてあるので、非常に細かく筋肉をほぐすことができます。電極を3つに増やしてフィットすることで、一般の電気治療が苦手とする部位の関節の治療にも効果を発揮する電流治療になります。捻挫などの急性疾患から、腰痛などの慢性疾患にも効果が期待できます。
手技による筋弛緩
トリガーポイント
トリガーポイントは、筋肉が緊張したり、血行が悪くなったりして、しこりのように硬くなった部分です。このトリガーポイントが、痛みやこりの原因になると考えられています。「発痛点」と呼ばれ、トリガーポイントを探して緩めることで、全体に広がっている痛みの元を治療していきます。膝に痛みが出る原因として、まずは筋を緩める必要があります。
外側広筋・大腿筋膜張筋、腓骨筋群、前脛骨筋をほぐしていきます。
電流治療のEMSも場合によっては使用します。
筋膜リリース
筋膜リリースは、ストレッチやマッサージ、フォームローラーなどの道具を使って、硬くなった筋膜をゆっくりとほぐしていきます。筋膜は、筋肉を包む薄い膜で、全身を一枚の膜で覆っているようにつながっています。運動不足やストレス、体の使い方のクセなどによって、筋膜は硬くなり、癒着を起こすことがあります。硬くなった「筋膜」をを柔らかくほぐすことで、体の不調を改善する施術法になります。
外側広筋・大腿筋膜張筋、ハムストリングスをリリースしていきます。
関節モビリゼーション
関節モビリゼーションとは、関節に適度な運動刺激を与えることで、関節軟骨や滑液の循環を促進し、関節の機能を回復させることを目的としています。
理学療法や運動療法の一つで、関節の可動域を広げ、痛みやこりを改善する療法になります。
膝蓋骨、膝関節、脛腓関節に行います。
膝周りにエクササイズを入れます
筋力不足に対するアプローチします。ダンベル、チューブトレーニング使用、自重トレーニング、電流刺激EMSを使用します。
大腿四頭筋の筋力の向上を図り、膝蓋骨と膝関節の安定性の向上をサポートします。内側広筋と中臀筋の協調運動を行うことにより膝関節の過剰な捻れを予防します。ハムストリングスと腓腹筋の協調運動の向上により、膝蓋骨と膝関節の不安定さを改善します。股関節のインナーマッスルの筋機能の向上により、荷重時の安定性の向上を行います。
ハイボルテージ電流
ハイボルテージ電流とは、一般的な電流治療の2〜3倍相当の電流量を不快感なく痛みの部位に投入でき、通常より鎮痛効果、可動域改善効果を高めた治療を行えます。広範囲を治療することができるので、手や坐骨神経などの痺れの症状にもご使用できます。
コンビネーション治療(電流+超音波)
疼痛軽減が得意な電流治療と、筋肉をほぐすのを得意としている超音波を同時にかけることができる治療をコンビネーション治療といいます。同時にかけることにより、超音波で皮膚の抵抗値を落とした上で電流を流すので、より鎮痛効果、炎症の抑制に繋がります。
また超音波は、到達している範囲を立体的に温めます。
EMSトレーニング
EMSと呼ばれるトレーニングを目的とした電流刺激を行います。膝など痛みがある場合に、太ももの筋力不足によって関節に負担がかかって痛みが出てる場合があります。スクワットなど過負荷なことをすると痛みが悪化する場合があるのに対し、EMSは関節に負担なく行うことができます。中枢神経麻痺などの治療にも使用されている電気治療になります。